『あの時、君は……』
「その子ね、まだ学校に馴染めなくて、彰に声かけられて、すっごく嬉しかったんだって」
「へー……」

いろんな女に声かけまくってるから、そんな子俺はしらねーや。

「でね、部活も一緒、テニス部なの」
「ふーん……」

ま、いっぱいテニス部いたからなぁ……

「テニス部に入った理由は、彰が居たからじゃないんだけどね、彰に告白する機会が少しでもできるようにって、願ってるんだよ、その子」
「そりゃご苦労なこった」

……んでも、俺、告られてはないな……

「あと、何回も彰に振り返ってもらえるようにアピールはしてるんだ。現に彰と何回も目が合ってたりしてるんだよ」
「……」

……ん?
そんな心当たり……
いるか……?
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