『あの時、君は……』
苦しい……
病院行きたい……
でも、家に帰ったら七美ちゃんいそうだし……

俺は肺の部分を押さえて苦悩していた時だった。

誰かが、俺の背中をさすってくれた。

「……ゴホッ!……」

何分か経ち、やっと咳が治まった。

「……ありがとうございます……」

俺は、振り返って驚いた。
俺の隣りにいたのは、瞳だった。
でも、驚いたのは、そこじゃない。

「どうしたんだよ! その傷!!」
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