『あの時、君は……』
いつかは話さなくちゃいけないと思っていたが、いざ話すとなると……

やっぱり、辛い

「あのね、買い物に付き合って欲しいんだ」
「買い物?」

もっとシリアスな話しになると思っていた俺は瞳の言葉に拍子抜けした。

「買い物……って……何買うの?」
「あ、うん……引っ越しの時に……荷物いっぱいあるから……」

俺はがっくりした。
『引っ越し』という言葉を聞いてしまったから。また現実に戻された気がした。
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