感情方程式。
でも、蓮と一緒に居る時間が増えるたびに相手の家庭もおかしくなり始めた。

私達は2人でよく遊ぶことがあり、蓮の家にもよくあがっていた。
蓮の部屋は二階にあり、そこからリビングに顔を出そうとしたところ耳にしてしまった言葉があった。


「蓮…。あなた、あの子と遊んでいてもいいの?いい様に“使われたり”されているんじゃないの?」


使う…?

どうやら、私がお嬢様の様な生活をしていて私自身は偉い。だから蓮は私に逆らえない。
そういった態度で過ごしていると思っていた様だ。
その時に私は彼とも過ごすのが怖くなった。

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色々と思い出してしまったときに、
ぐしゃぐしゃに丸められた手紙が私の机に投げられた。
開くとそこには

“俺はお前の友達だから。”

性格の割に綺麗な文字が並べられてあった。
右斜め前の席の彼は頬杖をつきながらこちらを見ていた。


彼と付き合ったのは昔から私へ好意があったから、という理由だった。
私も嫌いではなかったし嬉しかった。
だから付き合った。
けれど、やはり怖くて私がダメだった。


「ありがとう」

そう口パクで伝えると彼は照れくさそうにしながら前を向いた。


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