感情方程式。
「麻璃と…付き合ってんの?」
「……さぁ。どう見える?」
「あいつ1時間目、お前が授業向かう姿見て嬉しそうにしてたし…。あーもイラつく。」
「ふぅーん。」

嬉しそうににんまりと笑いながら「どっちだろうね。」と再び濁した。

「俺は麻璃が好き。だからお前にやるのが嫌だ。だから問い詰めてんだよ。ハッキリしろ。」
「麻璃は俺の隣にいるよ。」
「なっ………」

意味深な言葉だったが意味は直ぐにわかった。
やっぱり、本当だったのか。
俺自身、嘘だとずっと思っていたせいか凄く胸が苦しかった。
幼馴染だからといってずっと一緒にいれるわけではない。
当たり前がそこからずっと続くものではない。


「これで満足?」
「あぁ、嫌なくらいに十分だわ。」
「じゃあ出て行った出て行った。」

俺はあいつのヘラリとした顔を最後まで見ながら部屋を後にした。
胸糞悪いなあー、おい。
まだ図書室にいる気がしたので俺は向かった。


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入ると窓から外を眺める女子の姿があった。
…麻璃だ。

「何でサボってんの。」
「…ちょっと1人になりたくて。」

1人になりたくて、その言葉に戸惑ってしまったが俺は隣の椅子に腰掛けた。
顔を麻璃に向けると目を下に伏せているのが凄く綺麗だった。

俺は耐えられず、麻璃の肩に頭を預けた。


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