感情方程式。
「土日どこか行きたいところある?」
「特に考えていなかった…。」

どこか…。
なんて言われれば全く思いつかない。
強いて言うのなら…


「夜景が見たい。」
「んー。わかった決めておくよ。」
「うん。」

すると奏太さんは眼鏡を外した。
重たそうな瞼を見つめていると私の視線に気付き口付けしてきた。

「眠いの?」
「うん。寝たい。」
「寝ても良いよ。」
「…じゃああそこにソファあるからさぁ……膝枕して。」


この人は自分の部屋の様に家具を揃えているんだな…。
私が腰掛けると、奏太さんはすぐ様膝の上に頭を乗せた。

「良い匂いするね。」
「…そぅ。」
「おやすみのキスは?」
「は?」


ねだる様な顔で見つめてきたので、仕方なくしてあげた。
今日だけで何回キスをしているのだろう。
微笑んでからすぐに眠りについた奏太さんの頭を撫でていると、自然と私にも睡魔が襲ってきた。

別に奏太さんが寝ているなら別に寝ていてもいいかな…。
そう思い、ふとしたら私も眠りについていた。



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