感情方程式。
「ん………。」

あれ…、何か景色違う……。
起きると目の前にテーブルが、…テーブル?
寝返りをうって天井を見上げると、読者をしながら私の頭を撫でる奏太さんが居た。

「え……。」
「ん?あ、起きた?」
「あれ…。」

何で奏太さんに膝枕されてんの…。
状況について行くことが精一杯で頭が痛い。
寝起き悪すぎる…。

「起きたら麻璃が寝てたから膝に寝かせただけだよ。家でちゃんと寝れてる?」
「…あ、そうだった。奏太さんが寝てたから私も寝たんだ。」
「釣られたのか。」
「まぁ…。」

あ、また眼鏡かけてる。
中々目がしっかり開けない私に唇が降って来た。

「ん………ッ⁈」

ちょっと待って、し…舌ッ……‼︎
いきなりの感触に目が一気に覚め、奏太さんの身体を押すが敵わないまま続いた。

「んん……ぅ…ん…」
「起きた?」
「…ッう、馬鹿‼︎突然何して……‼︎」
「起きれなかったのが悪いでしょ?」

ニヤニヤしながら私を笑顔で見つめてくる。
何にも言い返せない私は「馬鹿。」としか言えなかっな。
顔が熱い、嫌だ。恥ずかしい。

「もう1回する?」
「……あぁ、もう馬鹿‼︎」
「そんなに怒らなくても〜」

起き上がると後ろから「そういう所が可愛いんだけどね。」と言われ、更に熱くなる。
もうダメだ。あー、ダメだ。
お腹に腕が回り引き寄せられる。
するとチャイムが聴こえた。

「…これ何時間目のチャイム?」
「俺が起きた時に鳴ってたから…4時間目始まったね。」

「俺授業だから行くわ。」そう笑顔で出て行った。
…貴方のせいで参加する授業に間に合わなかったってどういうことなの。
準備室に取り残された私は結局そのまま教室に戻らず、5時間目から参加したのだった。


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