感情方程式。
寝室はとてもシンプルで綺麗だった。
ダブルベットで、枕にクッションが並べてある…。
紺色の毛布が印象的…。
なんて観察や思っている暇もなくて腕を引っ張られ、ベットに飛び込む。

「ちょっと!」
「もう指で慣らして挿れてもいいかな…?」
「え、待って。ちょ、奏…たぁ……‼︎」

自分のに奏太さんの指が触れているのがわかる。
上下に滑るそれはとてつもない快感を私に送ってくる。

「濡れてんじゃん……」
「うぅ……ッん……。あぁっ…んーっ。」

奏太さんの指がすんなり入ったのがわかる。
頭がぼーっとする。
片手で私の頭を撫でながら上唇に吸い付いてくるのが何故だか愛おしくて、私もキスで答えていた。

「やっぱり麻璃はいやらしい子…?」
「知らない、よッ…。うっ…。」

指が引き抜かれ、それを咥える奏太さん。
いやらしいのはお前だろ。

多分、練習はココまでだ。
ベルトを外す金属音が暗い部屋に響き渡る。
そういえば…電気すら点けてなかったのか……。
リビングからの明かりで奏太さんの表情が伺えた。

「麻璃。好き。」

嬉しそうに彼は微笑んでいた。
その姿に私の胸が高鳴る。

「……ゴムはちゃんと付けたからね?」
「あぁ〜うるさい。」

耳元でそう囁くのが物凄く焦ったくて待っている私が恥ずかしくなった。
すると、熱いのが太ももに触れたのに気付き身体がピクリと反応した。

「挿れるよ?」
「……うん。いいよ。」
「んじゃあ………。」
「ッ…‼︎」

熱い。とにかく熱い。
私は必死にそれを受け止める構えをした。

「あっ、あァ……そ、そ…うッん、ぁ……。」
「ぁは、は…麻璃。顔真っ赤……。」
「だッてぇ…ま、うご、動かないで…⁉︎」

予告の無いまま行為が始まり、私の頭は真っ白だった。
快感に溺れすぎている。
これで、良いのか?
私と彼の関係に対し、不安な気持ちを抱いてしまった。

「そぉ、た…さんッ……。」

唇を突き出すと優しく触れ始め、そのままキスをし続けあった。
この感情のせいで泣きそうになる。
やっぱり怖い。でも、好き。
狭間の中で私は先生と今、向き合っている。

「好き、奏太さんが好きッ……。」
「可愛いこと言い始めて…。」

そう言うと、動きが激しくなり、私の身体が限界を叫び始めた。

「いや、もうだめ‼︎ふっ…うぅ、…。」
「イっても俺につき合って貰うからね?」

そのあとは私が先にイっても、「まだ俺終わってないから。」と笑顔で激しいのをそのまま止めずに私を犯した。
先生も私と同じになった瞬間の歪んだ表情は忘れない。
あんなに色っぽい顔をすると思ってなかったから。
そして最後にその顔を見て、私は意識を手放した。



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