二十歳の約束
中3の2月
彼を見つけてから、私の人生は彼一色になった。
通学電車で一目惚れ。
それを実らせる人なんて、一体何%いるんだろうか。
中高一貫の私立中学に通っていた私は、中学から電車通学。
中三の冬、部活を引退して、朝練が無くなり、普通の時間に通学するようになった。
その朝の電車で、毎日気になる人を見てる。
隣の駅から、1つ後ろの車両に乗ってくる、ちょっと大人っぽくて不良っぽい雰囲気の高校生。
到着間際、スロースピードになる電車の窓から、彼がホームにいるかどうかチェックする。
降りる駅が同じだから、ダッシュで改札へ向かい、改札を出たところでスタンバイ。
改札から出てくる彼をじっと見る。
彼はいつも不良そうな友達数人と楽しそうに喋っていて、私が見てることなんてこのままずっと気づかないんだろうな。
私の通う、S女学院と彼の通うJ学園の生徒で溢れかえる駅は、私がじっと見てることなんて全く目立たない。
反対方面からくる友達、なっちと待ち合わせてるのを口実に、この鑑賞タイムは自然に確保されている。
3分後に到着する電車から降りてきたなっちに、今日も報告する。
「赤いスニーカーの人、今日もいたよ!カッコよかった~」
そんなことがすごく楽しかった。
通学電車で一目惚れ。
それを実らせる人なんて、一体何%いるんだろうか。
中高一貫の私立中学に通っていた私は、中学から電車通学。
中三の冬、部活を引退して、朝練が無くなり、普通の時間に通学するようになった。
その朝の電車で、毎日気になる人を見てる。
隣の駅から、1つ後ろの車両に乗ってくる、ちょっと大人っぽくて不良っぽい雰囲気の高校生。
到着間際、スロースピードになる電車の窓から、彼がホームにいるかどうかチェックする。
降りる駅が同じだから、ダッシュで改札へ向かい、改札を出たところでスタンバイ。
改札から出てくる彼をじっと見る。
彼はいつも不良そうな友達数人と楽しそうに喋っていて、私が見てることなんてこのままずっと気づかないんだろうな。
私の通う、S女学院と彼の通うJ学園の生徒で溢れかえる駅は、私がじっと見てることなんて全く目立たない。
反対方面からくる友達、なっちと待ち合わせてるのを口実に、この鑑賞タイムは自然に確保されている。
3分後に到着する電車から降りてきたなっちに、今日も報告する。
「赤いスニーカーの人、今日もいたよ!カッコよかった~」
そんなことがすごく楽しかった。