二十歳の約束
その三日後、

とさか君から、
「ご飯でもいかない?」

と誘ってくれた。

千葉、早速言いやがったな。

そうおもったけど、もう、仕方ない事だと腹をくくった。

待ち合わせに現れたときから、とさかくんはそわそわしてて、会話にもすぐに間ができて、

「話さないといけないことがあるんだけど」


と、切り出された。

これはまさかの、告白!?

それとも、まさかの告白もしてないのに振られるパターンか!?

可能性から考えると、圧倒的に後者だ。

ここで、「オレ、彼女いるし、千葉はいい奴だから。」とか言われるのか!?

怖くなって、

つい
「私が聞かない方が幸せな事なら聞きたくない」

と、言ってしまった。


片思いしてたかったから。


とさかくんはすごく困った顔をして、

「千葉からは何もきいてない?」

私はうなづいて、千葉君からってことは、やっぱり彼女がいるとかいわれんのか!?

そう思うと本当に聞きたくなくて、

「ほんと、聞かない方が良い話しはしないで」

と強く言ってしまった。

とさか君は、

「わかった」

と答えて、そこからはその話題に触れず、普通に色々話してくれた。

千葉君との事は何も聞かれなかった。

「今日は楽しかったありがとう」


< 29 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop