二十歳の約束
ミナミに誘われてたライブの日、行くべきか迷った。

遠藤君、タイプじゃない。

タイプって考えると、どう考えてもとさか君が頭に浮かぶ。

でも、遠藤くん、優しい人なんだろうな、と先日の転倒で唯一心配してくれた彼への好印象があった。

とりあえず、いってみよう!

いま、私には何もないんだから!

そう思って、ライブに行った。

相変わらす都会の真ん中で、都会っぽい聞いた事無い音楽を演奏してる。

ライブ終わりに、ミナミが

「私は彼氏に送ってもらうから、あゆこは遠藤に送ってもらってね。入り口の階段で待っててって。」

そう言うと、ミナミは本当に帰ってしまった。

待ってていいんだろうか。
送ってもらおうとしてるなんて、なんか厚かましいんじゃないか?
そう思いながらも、言われた通り、入り口の階段で遠藤くんを待ってみた。

「あゆこちゃん、お待たせ!来てくれてありがとう。」

笑顔でそう言うと、自転車の後ろにのせてくれて都会の道を安全運転してくれた。


後ろに立って乗るタイプの自転車。

遠藤君の肩につかまって、とさか君との初デートを思い出してた。

「連絡先、教えてもらえないかな?」

遠藤君はそう言って携帯をふってた。



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