二十歳の約束
その夜、どうしても登坂くんに連絡したかった。

「お前、どの面下げて連絡してきてんの?」

って、ブチギレられるかもしれない。


でも、それでもいいから、とにかく連絡したかった。

勇気を振り絞って打ったメール。


「久しぶり。永森あゆこです。頭の怪我、大丈夫ですか?」


ウザい。
これは絶対にうざがられる。

でも、それしか話のきっかけが思い付かなかった。

五分もしないで、登坂君から

「いま、話せる?」

とメールが来た。


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