二十歳の約束
数日後、とさか君が車で迎えにきてくれた。

今までで一番楽しく食事ができて、会話ができた。

「千葉とのこと、今だから話せるけど、おれすげー焦っててさ。
千葉の家にあゆこが来てるって聞いて、とにかく行かないとって思ってさ。笑

なんかもうお前らお似合いだったし、付き合うんだろーなーって思ってはいたんだけどさ。」

「とさかくん、何しにきたんだろ?って思ってたよ。笑」

「だよな?あれはおかしいよな?笑
もう、いつの間にか、千葉に誘ってもらってあゆこに会うみたいになってたしさー
俺の入る隙なし!って感じで。」

「その頃、登坂くん大変だったんだよね?
わたし、何も知らなくて、、、」


この問いに登坂くんは、笑って首を横に振ってた。

それから、これからの進路の話、受験の話、いっぱい話した。

家まで送ってくれて、家の前に着いた時、


「あゆこ、俺のところにもどってこない?」

「え?」

「あゆこ、彼氏いるもんな、わかってる。」

そう言って、きれいな紙袋を渡してくれた。

「もうすぐクリスマスだから、今日は来てくれてありがとう。」

何かわからないまま、受け取ってしまった。
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