浮気者上司!?に溺愛されてます
「は、羽村さんまでっ!?」
「あ、もしかして奏美、知らない? 羽村さんって、実は前に桜庭課長に振られてるって噂」
落ち着こうとして飲みかけた水を、思いっきり吹き出しそうになった。
辛うじてごくんと飲みくだしてから、軽く咳き込んだ後、私は目を丸くした。
「ちょっ……ももちゃん、それほんと!?」
意味もなく焦って動揺する私には、ももちゃんは、うん、とシレッと頷いた。
「まあ、だから……あの極端な突っかかり方も、人の世の憐れというか……」
「そ、そうだったのか……」
几帳面で真面目な羽村さんと、飄々としていてどこかいい加減な恭介じゃ、そりゃあ性格からして合わないでしょ、と思っていたけど……。
そっか、羽村さんのあの態度はいわゆる私怨ってやつか。
そう考えると、むしろ恭介の方が大人に思えてくるからちょっと不思議だ。
「まあ、課長がまだ海外営業部時代のことだけどね。武勇伝連発してた頃、課長まだ独身だったし。そりゃあ今以上にモテたでしょ」
「そ、それはそうだろうけど……」
そう相槌を返しながら、私の心の中でムクムク湧き上がるのはどうしようもなく疼く好奇心だ。
噂ではいろいろ聞いていたけど、私が恭介と出会ったのは、彼がうちの部に異動して来たから。
その時は既に結婚していたし、ももちゃんの言う『独身の恭介』というのが、ものすごく気になって堪らない!
「あ、もしかして奏美、知らない? 羽村さんって、実は前に桜庭課長に振られてるって噂」
落ち着こうとして飲みかけた水を、思いっきり吹き出しそうになった。
辛うじてごくんと飲みくだしてから、軽く咳き込んだ後、私は目を丸くした。
「ちょっ……ももちゃん、それほんと!?」
意味もなく焦って動揺する私には、ももちゃんは、うん、とシレッと頷いた。
「まあ、だから……あの極端な突っかかり方も、人の世の憐れというか……」
「そ、そうだったのか……」
几帳面で真面目な羽村さんと、飄々としていてどこかいい加減な恭介じゃ、そりゃあ性格からして合わないでしょ、と思っていたけど……。
そっか、羽村さんのあの態度はいわゆる私怨ってやつか。
そう考えると、むしろ恭介の方が大人に思えてくるからちょっと不思議だ。
「まあ、課長がまだ海外営業部時代のことだけどね。武勇伝連発してた頃、課長まだ独身だったし。そりゃあ今以上にモテたでしょ」
「そ、それはそうだろうけど……」
そう相槌を返しながら、私の心の中でムクムク湧き上がるのはどうしようもなく疼く好奇心だ。
噂ではいろいろ聞いていたけど、私が恭介と出会ったのは、彼がうちの部に異動して来たから。
その時は既に結婚していたし、ももちゃんの言う『独身の恭介』というのが、ものすごく気になって堪らない!