浮気者上司!?に溺愛されてます
テーブルに両手をついて軽く身体を支えながら、恭介は私を見下ろして微笑んでいた。
その笑顔に、ドクンと大きく鼓動がリズムを狂わせた。
「決着って……」
無意識に恭介の言葉を繰り返すと、それを合図にするかのように、鼓動は更に高鳴り始める。
「きょ、恭介。何をしようとしてるの……?」
どうしようもなく胸騒ぎがして、私は慌ててそう訊ね返した。
恭介は軽く肩を竦めて、フフッと笑う。
「だってしょうがないよなあ……。優しく甘やかして、これでもかってくらい愛したいのは、紫乃じゃないんだからさ」
それって。その言い方って、まさか……。
ダメ、と止めなきゃいけないのに、私の口から声が出てきてくれない。
「俺が大切なのは、奏美なんだからさ」
恭介はシレッとそんな言葉を続ける。
そしてそれが私の心に深く突き刺さって、ジンワリと熱を浸透させていく。
「恭介……」
ダメだよ、ってわかってる。
恭介は本気で紫乃さんと……奥さんと離婚しようとしてるんだ。
どういう経緯があるか知らないけど、今の紫乃さんの現状に何らかの責任を感じているはずなのに、恭介は彼女と別れようとしてる。
そうまでして、私のことを大切だと言ってくれる。
グッと唇を噛んで、必死に首を横に振って見せた。
ダメ、そんなの。
離婚なんかしないで。
紫乃さんを見捨てたりしないで。
私の為に、奥さんを不幸にするなんて、そんなの思い留まって。
その笑顔に、ドクンと大きく鼓動がリズムを狂わせた。
「決着って……」
無意識に恭介の言葉を繰り返すと、それを合図にするかのように、鼓動は更に高鳴り始める。
「きょ、恭介。何をしようとしてるの……?」
どうしようもなく胸騒ぎがして、私は慌ててそう訊ね返した。
恭介は軽く肩を竦めて、フフッと笑う。
「だってしょうがないよなあ……。優しく甘やかして、これでもかってくらい愛したいのは、紫乃じゃないんだからさ」
それって。その言い方って、まさか……。
ダメ、と止めなきゃいけないのに、私の口から声が出てきてくれない。
「俺が大切なのは、奏美なんだからさ」
恭介はシレッとそんな言葉を続ける。
そしてそれが私の心に深く突き刺さって、ジンワリと熱を浸透させていく。
「恭介……」
ダメだよ、ってわかってる。
恭介は本気で紫乃さんと……奥さんと離婚しようとしてるんだ。
どういう経緯があるか知らないけど、今の紫乃さんの現状に何らかの責任を感じているはずなのに、恭介は彼女と別れようとしてる。
そうまでして、私のことを大切だと言ってくれる。
グッと唇を噛んで、必死に首を横に振って見せた。
ダメ、そんなの。
離婚なんかしないで。
紫乃さんを見捨てたりしないで。
私の為に、奥さんを不幸にするなんて、そんなの思い留まって。