浮気者上司!?に溺愛されてます
「で? 俺に忍び寄る紫乃の魔の手から守ろうって気持ちは嬉しいんだけど。こんな、どこで誰が見てるかわかんない状況で、堂々と俺と手を繋いでていいわけ?」
忍び笑いを堪えながら、恭介が私にそう問いかけてくる。
赤信号に立ち止まって、私はえ?と恭介を見上げた。
恭介は何故か機嫌よく、私に掴まれたままの手を軽く持ち上げた。
「これこれ。まあ、誰がどう見ても、恋人同士がイチャイチャ手を繋いで歩いてるとは思わなかっただろうがな。色気も素っ気もなく連行されただけだし」
そう言われて初めて、こんなオフィス街のど真ん中で恭介と手を繋いでしまったことに気づいて、私は慌てて手を離した。
「ご、ごめん!」
「俺はいいけど、奏美、社内恋愛は絶対極秘派だろ? まあ、奏美の場合、ちょっと大袈裟すぎるとは思うけどね」
「……は?」
そりゃ、普通に考えて隠すのが基本だと思うけど、そんなこと恭介に話したこと、あったっけ?
思わず首を傾げる私に、恭介は軽く肩を竦めた。
「密会の待ち合わせに、総合エントランスは向かないだろ。俺が部長や部下と一緒に出て来たら、どうするつもりだった?」
「……はっ」
恭介に指摘されて初めて気づいたことが恥ずかしい。
言われてみればそうだ。
なんて言い訳して連れ出したんだろう、私。
忍び笑いを堪えながら、恭介が私にそう問いかけてくる。
赤信号に立ち止まって、私はえ?と恭介を見上げた。
恭介は何故か機嫌よく、私に掴まれたままの手を軽く持ち上げた。
「これこれ。まあ、誰がどう見ても、恋人同士がイチャイチャ手を繋いで歩いてるとは思わなかっただろうがな。色気も素っ気もなく連行されただけだし」
そう言われて初めて、こんなオフィス街のど真ん中で恭介と手を繋いでしまったことに気づいて、私は慌てて手を離した。
「ご、ごめん!」
「俺はいいけど、奏美、社内恋愛は絶対極秘派だろ? まあ、奏美の場合、ちょっと大袈裟すぎるとは思うけどね」
「……は?」
そりゃ、普通に考えて隠すのが基本だと思うけど、そんなこと恭介に話したこと、あったっけ?
思わず首を傾げる私に、恭介は軽く肩を竦めた。
「密会の待ち合わせに、総合エントランスは向かないだろ。俺が部長や部下と一緒に出て来たら、どうするつもりだった?」
「……はっ」
恭介に指摘されて初めて気づいたことが恥ずかしい。
言われてみればそうだ。
なんて言い訳して連れ出したんだろう、私。