浮気者上司!?に溺愛されてます
その週の週末の夜、帰り支度をしていた時、高津にご飯に誘われた。
帰りはラウンジで読書しながら恭介が仕事を終えるのを待つつもりでいたけど、恭介の方はまだまだ仕事が片づく様子には見えない。
高津とご飯食べて、お店出る頃には恭介の仕事も終わってるかな。
頭の中で目まぐるしくこの後のスケジュールを組み立てながら恭介にメールを入れると、『行っておいで』と短い返事が戻って来た。
なんとなく目を上げて背中を見つめると、恭介はそのままの体勢で、軽くヒラヒラッと左手を振った。
それが私に対する合図だと気づいて、一瞬瞬きしてから、慌てて辺りを見回す。
だけど、みんな自分の仕事のラストスパートにかかっているようで、私と恭介のちょっと秘密の合図に気づく様子は感じられなかった。
お互いに、それほど長い時間を過ごすつもりはなく、私と高津はビルの商業フロアにあるイタリアンレストランに入った。
ビール一杯とパスタをオーダーしてなんとなく向かい合った時、この間さ、と、高津が頬杖をつきながら切り出した。
「水野、雰囲気変わったな、って言ったじゃん?」
「? うん?」
そんなこともあったな、と思い出しながらぼんやり頷くと、高津はわずかに身を乗り出して、ニヤッと笑った。
「百瀬が、『絶対彼氏が出来たんだ!』って言ってるんだけど」
お手拭きで手を拭きながら、ドッキ~ンと心臓が騒ぐのを感じた。
「えっ……、なんで?」
心の動揺を隠しながら、私は無意味に手を拭き続ける。
高津は黙ったまま、ニヤニヤと私を観察していた。
帰りはラウンジで読書しながら恭介が仕事を終えるのを待つつもりでいたけど、恭介の方はまだまだ仕事が片づく様子には見えない。
高津とご飯食べて、お店出る頃には恭介の仕事も終わってるかな。
頭の中で目まぐるしくこの後のスケジュールを組み立てながら恭介にメールを入れると、『行っておいで』と短い返事が戻って来た。
なんとなく目を上げて背中を見つめると、恭介はそのままの体勢で、軽くヒラヒラッと左手を振った。
それが私に対する合図だと気づいて、一瞬瞬きしてから、慌てて辺りを見回す。
だけど、みんな自分の仕事のラストスパートにかかっているようで、私と恭介のちょっと秘密の合図に気づく様子は感じられなかった。
お互いに、それほど長い時間を過ごすつもりはなく、私と高津はビルの商業フロアにあるイタリアンレストランに入った。
ビール一杯とパスタをオーダーしてなんとなく向かい合った時、この間さ、と、高津が頬杖をつきながら切り出した。
「水野、雰囲気変わったな、って言ったじゃん?」
「? うん?」
そんなこともあったな、と思い出しながらぼんやり頷くと、高津はわずかに身を乗り出して、ニヤッと笑った。
「百瀬が、『絶対彼氏が出来たんだ!』って言ってるんだけど」
お手拭きで手を拭きながら、ドッキ~ンと心臓が騒ぐのを感じた。
「えっ……、なんで?」
心の動揺を隠しながら、私は無意味に手を拭き続ける。
高津は黙ったまま、ニヤニヤと私を観察していた。