浮気者上司!?に溺愛されてます
「えっと……そうだ! 恭介、ご飯どうする? 恭介はこれからだもんね!」
無駄に元気に声を上げて訊ねると、ん、と短い声が返ってきた。
「適当でいいなら、作るけど……あ、せっかくだから、デパ地下でお惣菜買ってく?」
向かう先には、言わずと知れた東京駅が見える。
週末だし、彩りのいいお惣菜を買って帰って、いただき物のワインで乾杯するのもいいかもしれない。
我ながらいい考えだと思って、私は一歩大きく踏み出してから恭介を振り返った。
カバンを左脇に抱えて、右手をスラックスのポケットに突っ込んだ恭介が、目を細めて私を見つめていた。
「食べ物はいいかな」
「え? お腹空いてない?」
一瞬戸惑う私に、恭介が大股一歩で近寄って来た。
そして、なんの躊躇いもなく、右腕で私を抱き寄せる。
「っ!」
ふわっと恭介の胸に飛び込みながら、頭の中が真っ白になりそうになる。
そんな私の心中を知ってか知らずか、恭介は私の耳元で囁いた。
「奏美を食べたい」
あまりにベタなセリフだと思っても、初めて言われればドキドキするし、何をどう切り返していいか反応に困る。
「な、何言ってるの……」
明るく笑って誤魔化して、冗談にしてしまえば良かったのに、私が返したのはあまりに素の反応だった。
無駄に元気に声を上げて訊ねると、ん、と短い声が返ってきた。
「適当でいいなら、作るけど……あ、せっかくだから、デパ地下でお惣菜買ってく?」
向かう先には、言わずと知れた東京駅が見える。
週末だし、彩りのいいお惣菜を買って帰って、いただき物のワインで乾杯するのもいいかもしれない。
我ながらいい考えだと思って、私は一歩大きく踏み出してから恭介を振り返った。
カバンを左脇に抱えて、右手をスラックスのポケットに突っ込んだ恭介が、目を細めて私を見つめていた。
「食べ物はいいかな」
「え? お腹空いてない?」
一瞬戸惑う私に、恭介が大股一歩で近寄って来た。
そして、なんの躊躇いもなく、右腕で私を抱き寄せる。
「っ!」
ふわっと恭介の胸に飛び込みながら、頭の中が真っ白になりそうになる。
そんな私の心中を知ってか知らずか、恭介は私の耳元で囁いた。
「奏美を食べたい」
あまりにベタなセリフだと思っても、初めて言われればドキドキするし、何をどう切り返していいか反応に困る。
「な、何言ってるの……」
明るく笑って誤魔化して、冗談にしてしまえば良かったのに、私が返したのはあまりに素の反応だった。