浮気者上司!?に溺愛されてます
でも、私だって自己査定を盾に脅されてるの!
働くOLなんだから、切実な問題じゃない!
私こそ被害者!って意識もあるのだけど……。
「……そうだよねえ………。普通誰が見ても悪いのはこのポジションの私の方よね……」
たとえ拒んでいても、既婚者の恭介に想われている(?)背徳感。
隠れるように頭を抱えて、私はうーん、うーんと唸り始めた。その時。
「お待たせ~! ごめんね奏美。話の途中で」
携帯片手に中座していた、大学時代からの親友の真由美が私の向かい側の席に戻ってきた。
それだけで、隣席の会話に聞き耳を立てる行為から解放された気分になって、私はホッとして顔を上げた。
「ううん、お帰り。どう? 茂君、ちゃんと場所わかってくれた?」
テーブルに頬杖をついてぎこちない笑みを浮かべた私に、真由美は、うん、と頷いた。
「可愛い娘のミルクの場所もわからないなんて、家に帰ったら一発殴っておかないと」
「はは……。でも、茂君すごいよ。普通の男だったらさ、まだ一歳にならない子供一人で看る羽目になるのに、妻が飲みに行くの許してくれないんじゃない?」
「まあ、それは確かにね」
ふむ、と腕組みをして考えるように首を傾げはしても、真由美の表情は柔らかい。
真由美は、大学卒業と同時に同じサークルだった茂君と結婚した。
その茂君は私にとっても学生時代の仲間で、二人が付き合うきっかけを作ったのは、例によって私……ということになるんだけど。
付き合いも長く、その上結婚という形でゴールインして、今でも仲のいい二人を見ているととても嬉しいし、そしてやっぱり羨ましい。
働くOLなんだから、切実な問題じゃない!
私こそ被害者!って意識もあるのだけど……。
「……そうだよねえ………。普通誰が見ても悪いのはこのポジションの私の方よね……」
たとえ拒んでいても、既婚者の恭介に想われている(?)背徳感。
隠れるように頭を抱えて、私はうーん、うーんと唸り始めた。その時。
「お待たせ~! ごめんね奏美。話の途中で」
携帯片手に中座していた、大学時代からの親友の真由美が私の向かい側の席に戻ってきた。
それだけで、隣席の会話に聞き耳を立てる行為から解放された気分になって、私はホッとして顔を上げた。
「ううん、お帰り。どう? 茂君、ちゃんと場所わかってくれた?」
テーブルに頬杖をついてぎこちない笑みを浮かべた私に、真由美は、うん、と頷いた。
「可愛い娘のミルクの場所もわからないなんて、家に帰ったら一発殴っておかないと」
「はは……。でも、茂君すごいよ。普通の男だったらさ、まだ一歳にならない子供一人で看る羽目になるのに、妻が飲みに行くの許してくれないんじゃない?」
「まあ、それは確かにね」
ふむ、と腕組みをして考えるように首を傾げはしても、真由美の表情は柔らかい。
真由美は、大学卒業と同時に同じサークルだった茂君と結婚した。
その茂君は私にとっても学生時代の仲間で、二人が付き合うきっかけを作ったのは、例によって私……ということになるんだけど。
付き合いも長く、その上結婚という形でゴールインして、今でも仲のいい二人を見ているととても嬉しいし、そしてやっぱり羨ましい。