浮気者上司!?に溺愛されてます
「……ほんと、真由美、愛されてるよねえ……」
ついボソッとそう呟いた途端、私の頭にボンッと浮かんできたのは、恭介のあの溺愛宣言だった。
『これでもかってくらい可愛がって、愛してやるから』
思い出すだけでドキッとして頬が熱くなる程度には、素直に嬉しい言葉だったということは否めない。
まあ……恭介の方からしたら、ペットとか乳幼児を『可愛がる』行為に近いんじゃないだろうか。
そう思っていないと、恭介の浮気を喜ぶ私になってしまいそうで、どうなってしまうかわからず怖かった。
そんなことを考えながら、私は再び隣席をチラッと盗み見た。
そう、例えば恭介の奥さんがこんな風に友達と会って旦那の浮気の話をしたりすることがあれば、そこに出てくる私は、この場よりもっともっと辛辣に毒のある言葉で罵られて蔑まされるんだろう。
そんなの、想像するだけで辛い。
思わず、ハアッと息を吐いた時、少しだけ眉間に皺を寄せて黙っている真由美に気づいた。
その様子に首を傾げながら、
「真由美? どうしたの?」
そう問いかけてみる。
すると、真由美はほんのわずかに逡巡した後、軽く座り直して私を見つめた。
「……実はね。本当は、私、誰にも言わずに墓場まで持っていこうかと思ってたんだけど」
いきなり真剣な顔でそう切り出す真由美に、私はさすがに瞬いた。
「な、何? なんかすごい重大なこと?」
ついボソッとそう呟いた途端、私の頭にボンッと浮かんできたのは、恭介のあの溺愛宣言だった。
『これでもかってくらい可愛がって、愛してやるから』
思い出すだけでドキッとして頬が熱くなる程度には、素直に嬉しい言葉だったということは否めない。
まあ……恭介の方からしたら、ペットとか乳幼児を『可愛がる』行為に近いんじゃないだろうか。
そう思っていないと、恭介の浮気を喜ぶ私になってしまいそうで、どうなってしまうかわからず怖かった。
そんなことを考えながら、私は再び隣席をチラッと盗み見た。
そう、例えば恭介の奥さんがこんな風に友達と会って旦那の浮気の話をしたりすることがあれば、そこに出てくる私は、この場よりもっともっと辛辣に毒のある言葉で罵られて蔑まされるんだろう。
そんなの、想像するだけで辛い。
思わず、ハアッと息を吐いた時、少しだけ眉間に皺を寄せて黙っている真由美に気づいた。
その様子に首を傾げながら、
「真由美? どうしたの?」
そう問いかけてみる。
すると、真由美はほんのわずかに逡巡した後、軽く座り直して私を見つめた。
「……実はね。本当は、私、誰にも言わずに墓場まで持っていこうかと思ってたんだけど」
いきなり真剣な顔でそう切り出す真由美に、私はさすがに瞬いた。
「な、何? なんかすごい重大なこと?」