浮気者上司!?に溺愛されてます
「おおい! 水野、お待たせ! 行こうぜ」
いつの間にかデスクから離れて私の方を見やりながら、高津がそう声をかけてきた。
それを聞いて、私はここぞとばかり強く手を引っ込めて、恭介の手から逃げた。
「い、今行く!」
なんとか元気に返事をしたけど、顔は真っ赤になってるのはわかるし、微妙に声もひっくり返ってしまった。
少し離れた位置に立っている高津が、不思議そうに首を傾げる。
「なんだ? お前。熱でもあるの?」
「なんでもないからっ」
そう言って誤魔化すと、小走りで近寄った。
そして、待ってくれた高津の隣に並んで歩く。
ドアから出る前に、ほんのちょっとだけ恭介を振り返って……。
ドクンと大きく鼓動が鳴ってしまうのを抑えられなかった。
まだデスクに左手を置いたまま、恭介が肩越しの視線を私に向けていた。
ほんの一瞬ぶつかった視線から逃げるように顔を背けて、私は高津の背を押すようにオフィスを後にした。
いつの間にかデスクから離れて私の方を見やりながら、高津がそう声をかけてきた。
それを聞いて、私はここぞとばかり強く手を引っ込めて、恭介の手から逃げた。
「い、今行く!」
なんとか元気に返事をしたけど、顔は真っ赤になってるのはわかるし、微妙に声もひっくり返ってしまった。
少し離れた位置に立っている高津が、不思議そうに首を傾げる。
「なんだ? お前。熱でもあるの?」
「なんでもないからっ」
そう言って誤魔化すと、小走りで近寄った。
そして、待ってくれた高津の隣に並んで歩く。
ドアから出る前に、ほんのちょっとだけ恭介を振り返って……。
ドクンと大きく鼓動が鳴ってしまうのを抑えられなかった。
まだデスクに左手を置いたまま、恭介が肩越しの視線を私に向けていた。
ほんの一瞬ぶつかった視線から逃げるように顔を背けて、私は高津の背を押すようにオフィスを後にした。