浮気者上司!?に溺愛されてます
――昨日の今日だし、さすがにちょっと怖いんですけどっ!
その翌日。
残業でいつもより少し遅めにオフィスを出た私は、最寄り駅で電車を降りた途端、頭にまで鳥肌がたつのを感じた。
なんか視線を感じるな……と、ちょっと気にはなっていたけど。
昨日のももちゃんと同じように、何気なく背後を振り返って、オフィスビルの前でも見かけた姿を見つけてしまった。
そう。昨夜、ももちゃんが気味悪がったのと同じ、ダッポリしたコートを着て目深にフードを被るその姿。
パッと見、男か女かもわからない人影を。
慌てて正面に向き直ったけど、私の心臓は早鐘のように打ち鳴っていた。
いや、でも、私の気のせいかも。
ビルの近隣で働いていて、家も近い人間なんて、捜せば結構いるかもしれない。
周りにはまだ通行人もいっぱいいるし、きっとそのうち昨夜みたいにどこかにいなくなってくれる……。
ほんとは気になって堪らないのに、悪い方に考えたらますます怖くなりそうで、私は胸を押さえながら自分で納得しようとした。
だけど、大通りからマンションまでの一本道に逸れて、私の他に誰も周りにいなくなった時。
少しだけ窺い見て、そこそこ距離があるとは言ってもその人影を見つけた途端、一目散に駆け出した。
怖くて振り向けないけど、ヒールの私の足音だけじゃない。
他の誰かの足音が追ってくるような気がしてならない。
なんで!? もしかして、昨夜も尾けられてたのは私!?
誰? 誰?
自慢じゃないけど、ストーカーに狙われるような覚えはない。
もちろん、そんな人、心当たりもあるわけない!!
その翌日。
残業でいつもより少し遅めにオフィスを出た私は、最寄り駅で電車を降りた途端、頭にまで鳥肌がたつのを感じた。
なんか視線を感じるな……と、ちょっと気にはなっていたけど。
昨日のももちゃんと同じように、何気なく背後を振り返って、オフィスビルの前でも見かけた姿を見つけてしまった。
そう。昨夜、ももちゃんが気味悪がったのと同じ、ダッポリしたコートを着て目深にフードを被るその姿。
パッと見、男か女かもわからない人影を。
慌てて正面に向き直ったけど、私の心臓は早鐘のように打ち鳴っていた。
いや、でも、私の気のせいかも。
ビルの近隣で働いていて、家も近い人間なんて、捜せば結構いるかもしれない。
周りにはまだ通行人もいっぱいいるし、きっとそのうち昨夜みたいにどこかにいなくなってくれる……。
ほんとは気になって堪らないのに、悪い方に考えたらますます怖くなりそうで、私は胸を押さえながら自分で納得しようとした。
だけど、大通りからマンションまでの一本道に逸れて、私の他に誰も周りにいなくなった時。
少しだけ窺い見て、そこそこ距離があるとは言ってもその人影を見つけた途端、一目散に駆け出した。
怖くて振り向けないけど、ヒールの私の足音だけじゃない。
他の誰かの足音が追ってくるような気がしてならない。
なんで!? もしかして、昨夜も尾けられてたのは私!?
誰? 誰?
自慢じゃないけど、ストーカーに狙われるような覚えはない。
もちろん、そんな人、心当たりもあるわけない!!