浮気者上司!?に溺愛されてます
「あ、失礼。個人的な趣味の問題です」
羽村さんに反論させる隙を与えずに、恭介は飄々とそう言ってニコッとキラースマイルをお見舞いした。
「羽村さん、忙しいですよね。話は俺が聞きますから、どうぞ、仕事に戻ってください」
笑みを浮かべたまま、羽村さんに繰り出すのは退場命令だ。
それがわかるから、私も高津もハラハラしながら二人を見守るだけしか出来ない。
「さ、桜庭課長っ……」
羽村さんは真っ赤な顔をして小刻みに震えながら恭介を見つめている。
それを見て、恭介は表情から笑みを消した。
「時間は有限だって、言ったでしょうが。俺も、羽村さんも」
一言、『邪魔するな』と、冷たい裏の声が聞こえてくるようだった。
私にも、きっと高津にも、こんな恭介の態度は新しいと思ったけれど……。
きっとこれが、上に媚びず堂々と意志を貫く恭介の別の一面なんだろう。
「しっ……失礼しますっ」
恭介の雰囲気にのまれたように、羽村さんはあたふたとそんな一言をぶつけて席を立った。
そして、後姿でもわかるくらいプリプリして、うちの課の方に歩いていく。
その姿を見送って、ふうっと恭介が肩で息をした。
「あの人、仕事は出来るんだけど、もうちょっとどうにかならんかねえ……」
「あ、あのっ……! 桜庭課長、本当にありがとうございましたっ!」
軽くぼやく恭介に、高津は本当に泣きそうな顔をしてガバッと頭を下げた。
羽村さんに反論させる隙を与えずに、恭介は飄々とそう言ってニコッとキラースマイルをお見舞いした。
「羽村さん、忙しいですよね。話は俺が聞きますから、どうぞ、仕事に戻ってください」
笑みを浮かべたまま、羽村さんに繰り出すのは退場命令だ。
それがわかるから、私も高津もハラハラしながら二人を見守るだけしか出来ない。
「さ、桜庭課長っ……」
羽村さんは真っ赤な顔をして小刻みに震えながら恭介を見つめている。
それを見て、恭介は表情から笑みを消した。
「時間は有限だって、言ったでしょうが。俺も、羽村さんも」
一言、『邪魔するな』と、冷たい裏の声が聞こえてくるようだった。
私にも、きっと高津にも、こんな恭介の態度は新しいと思ったけれど……。
きっとこれが、上に媚びず堂々と意志を貫く恭介の別の一面なんだろう。
「しっ……失礼しますっ」
恭介の雰囲気にのまれたように、羽村さんはあたふたとそんな一言をぶつけて席を立った。
そして、後姿でもわかるくらいプリプリして、うちの課の方に歩いていく。
その姿を見送って、ふうっと恭介が肩で息をした。
「あの人、仕事は出来るんだけど、もうちょっとどうにかならんかねえ……」
「あ、あのっ……! 桜庭課長、本当にありがとうございましたっ!」
軽くぼやく恭介に、高津は本当に泣きそうな顔をしてガバッと頭を下げた。