セントポーリア
「この道暗くね?」
「そうなんですよ」
私の家までの道は薄暗い。
「大丈夫かよ」
「大丈夫ですっ」
「そうだね、君なら襲われなそう」
ん?
「軽く男倒せちゃいそうだし」
なっ、なんですと!!
「それって強そうってことじゃないですか!」
「強そうじゃん」
「それ失礼ですっ」
私がそう言うと、彼は笑った。
「うそ。冗談だよ」
「うそ?!ならよかったぁ…」
「やっと元気出してくれたね」
「あっ…」
本当だ。
さっきまで泣いちゃってたのに、今は自然と笑顔になれる。
「なんだよ、泣いたり笑ったり忙しいな」
そう言って彼は私の頭に手を置いた。