セントポーリア
私の家の近くについた。
「あの、結城さん。もう近くなので!ありがとうございました」
「そうなんだ。気をつけてね」
そう言って彼は元の道を歩いて行った。
と、思ったけど一度振り返って…
「彩葉ちゃんは、笑顔の方が似合うね」
「え?」
「それだけ。じゃあまたね」
先輩は優しい。
まだ出会ってすごく日が浅いのにこうやって私を励ましてくれる。
その優しさに甘えて、私はこの人を俊哉と重ねてる。最低だね。
重ねてるからかな、
意識してしまう。
この人は俊哉じゃない、分かってるよ。
ごめんなさい。
少しの期間だけ…許して下さい。