麗雪神話~理の鍵人~
3
翌朝、目が覚めて一番に隣のヴェインのテントの様子を見に行った。
彼の性格上、さっさと一人で出て行ってしまうのではと思っていたからだ。
しかしセレイアのその予想は外れた。
ヴェインはテントの中で、泥のように眠っていた。
セレイアの気配に気づく様子もない。
よほど全身の傷がひどいのだろう。
体が傷を治そうとしていると、一度眠ったら、起きたくても起きられないものだ。
「…これからこいつをどうするつもりだ? セレイア」
早起きのポックにそう訊ねられても、セレイアはう~んと唸ることしかできなかった。
急いで理の塔に向かった方がいい。
仲間たちも待っているし、険しい道のりなのだ。
かといって、この状態のヴェインを放っておけば、彼は確実に死ぬ。夢見が悪い。
じっくり考えた末、ため息のように結論がでた。
「…彼を放ってはおけないわ。
…連れて行く」
「ええっ!? 連れて行くって、こいつを理の塔に、わざわざ案内してやるってことか!?」
事実だが、改めてそう言われると耳に痛い。
彼の性格上、さっさと一人で出て行ってしまうのではと思っていたからだ。
しかしセレイアのその予想は外れた。
ヴェインはテントの中で、泥のように眠っていた。
セレイアの気配に気づく様子もない。
よほど全身の傷がひどいのだろう。
体が傷を治そうとしていると、一度眠ったら、起きたくても起きられないものだ。
「…これからこいつをどうするつもりだ? セレイア」
早起きのポックにそう訊ねられても、セレイアはう~んと唸ることしかできなかった。
急いで理の塔に向かった方がいい。
仲間たちも待っているし、険しい道のりなのだ。
かといって、この状態のヴェインを放っておけば、彼は確実に死ぬ。夢見が悪い。
じっくり考えた末、ため息のように結論がでた。
「…彼を放ってはおけないわ。
…連れて行く」
「ええっ!? 連れて行くって、こいつを理の塔に、わざわざ案内してやるってことか!?」
事実だが、改めてそう言われると耳に痛い。