麗雪神話~理の鍵人~
「じゃあ私とサラマスはここで戦うわね」
「ここは任せろ!」
シルフェとサラマスは、これ以上の敵の侵入を防いでくれるらしい。
頷き合い、それぞれの役割を果たしに歩を進めようとしたところで――
「さて、協定はここまでだね」
いつのまにか兵の一人から槍を奪ったヴェインが、セレイアの前まで悠然とした足取りでやってきた。
「僕と君は、また敵だ」
「……っ!!」
ためらいもなく、武器を手に、立ちはだかるヴェイン。
セレイアはどうしても悲しい気持ちになる自分を止めることができなかった。
少しは分かり合えたと思ったのに……やはりヴェインは敵として、自分たちの前に立ちはだかるのか。
「協定って…なんのこと?」
今はディセルに今までのことを説明している時間はない。
セレイアは唇をかみしめる。
ひらりと身をひるがえし、ヴェインが塔の中へと消えていく。
思わずそれを呆然と見送ってから、セレイアは我に返った。
「ヴェインを、止めなきゃ! 私行くわ!」
「急ごう!」
「ああ、置いてくな!」
セレイアとディセルとポックは、大急ぎでヴェインのあとを追い、理の塔の中へと入っていった。
「ここは任せろ!」
シルフェとサラマスは、これ以上の敵の侵入を防いでくれるらしい。
頷き合い、それぞれの役割を果たしに歩を進めようとしたところで――
「さて、協定はここまでだね」
いつのまにか兵の一人から槍を奪ったヴェインが、セレイアの前まで悠然とした足取りでやってきた。
「僕と君は、また敵だ」
「……っ!!」
ためらいもなく、武器を手に、立ちはだかるヴェイン。
セレイアはどうしても悲しい気持ちになる自分を止めることができなかった。
少しは分かり合えたと思ったのに……やはりヴェインは敵として、自分たちの前に立ちはだかるのか。
「協定って…なんのこと?」
今はディセルに今までのことを説明している時間はない。
セレイアは唇をかみしめる。
ひらりと身をひるがえし、ヴェインが塔の中へと消えていく。
思わずそれを呆然と見送ってから、セレイアは我に返った。
「ヴェインを、止めなきゃ! 私行くわ!」
「急ごう!」
「ああ、置いてくな!」
セレイアとディセルとポックは、大急ぎでヴェインのあとを追い、理の塔の中へと入っていった。