麗雪神話~理の鍵人~
2
まばゆい光を覚悟していたが、しばらく待ってもいっこうに光はやってこない。
セレイアたちは恐る恐る室内に入っていき、そして大きな違和感に気付いた。
―窓の外の景色だ!
「…うそ! このあたり一帯、砂漠になっちゃってる!?」
セレイアが叫んだのとほぼ同時に、
「こんな森のど真ん中に建っていたはずないのに…!」
「どうして海の真ん中になっちゃってるんだ!?」
と、ディセル、ポックがてんでばらばらのことを言った。
お互いに目を見合わせる。
―見えている景色が、違う…?
そのことに気付いた時、窓の外からまばゆい光がやってきて、塔の中にまで侵入してきた。
さきほどと同じく、頭の中に直接情報が注ぎ込まれる。
―ここは“全”。
すべてである場所。
それゆえに決まった形を持たない。
決まった世界に存在できない。
全部が蜃気楼。
全部が現実。
それが“全”。
「………………」
一行に言葉はなかった。
セレイアたちは恐る恐る室内に入っていき、そして大きな違和感に気付いた。
―窓の外の景色だ!
「…うそ! このあたり一帯、砂漠になっちゃってる!?」
セレイアが叫んだのとほぼ同時に、
「こんな森のど真ん中に建っていたはずないのに…!」
「どうして海の真ん中になっちゃってるんだ!?」
と、ディセル、ポックがてんでばらばらのことを言った。
お互いに目を見合わせる。
―見えている景色が、違う…?
そのことに気付いた時、窓の外からまばゆい光がやってきて、塔の中にまで侵入してきた。
さきほどと同じく、頭の中に直接情報が注ぎ込まれる。
―ここは“全”。
すべてである場所。
それゆえに決まった形を持たない。
決まった世界に存在できない。
全部が蜃気楼。
全部が現実。
それが“全”。
「………………」
一行に言葉はなかった。