麗雪神話~理の鍵人~
それからも二、三人の兵と遭遇したが、すべてセレイアの槍技で気絶させて進んだ。

階段は想像以上に長かった。

どれだけ登ったか知れない。

もう何時間も登っているのかもしれない。

それでも終わりが見えない。

終わりなんてあるのだろうかと誰もが感じ始めたその時だった。

頭上から激しい剣戟の音が聞こえてきた。

「!!」

急いで階段を駆け上がると、踊り場で二人の戦士が剣を交えていた。

一人はボリス。

そしてもう一人は―――皇帝レコンダムであった。

二人の激しい戦いを前に、一行は一時瞬きも忘れた。
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