麗雪神話~理の鍵人~
「嘘よ!」
セレイアは涙声で絶叫した。
「ポックはポックだわ!
あんな記憶、あてにならない。別人よ。
きっとほかに、何か鍵を開ける方法があるはずよ! だって…っ」
この旅にすべてを賭けていると、告げたポックの姿が脳裏に蘇る。
一回りも二回りも大きく成長して、認められたいと、言っていたではないか。
(死んでしまったらなんにもならない!)
ディセルも畳み掛けるように言った。
「そうだよポック。他に扉を開ける方法を探そう。
君の死と引き換えになんて、扉なんか絶対に開けない」
しかし、ポックの声はどうしてか穏やかだった。
それでいて気迫に満ちた声音で、告げる。
「甘いことを言わないで、スノーティアス。
理の鍵人の命をもってしか、この扉は絶対に開かない。
運命の神様がそうなされたから、これは絶対だ。
そうか、おいらはこのために…生まれてきたんだな。そうか…」
ふっと、ポックが安らいだような笑顔を見せる。
ポックはどうして、笑っていられるのだろう。
「異端のおいらにも、役に立てることがあったなんて、嬉しいよ…最後に、友達もできたしな。ありがとう、スノーティアス、セレイア」
セレイアは涙声で絶叫した。
「ポックはポックだわ!
あんな記憶、あてにならない。別人よ。
きっとほかに、何か鍵を開ける方法があるはずよ! だって…っ」
この旅にすべてを賭けていると、告げたポックの姿が脳裏に蘇る。
一回りも二回りも大きく成長して、認められたいと、言っていたではないか。
(死んでしまったらなんにもならない!)
ディセルも畳み掛けるように言った。
「そうだよポック。他に扉を開ける方法を探そう。
君の死と引き換えになんて、扉なんか絶対に開けない」
しかし、ポックの声はどうしてか穏やかだった。
それでいて気迫に満ちた声音で、告げる。
「甘いことを言わないで、スノーティアス。
理の鍵人の命をもってしか、この扉は絶対に開かない。
運命の神様がそうなされたから、これは絶対だ。
そうか、おいらはこのために…生まれてきたんだな。そうか…」
ふっと、ポックが安らいだような笑顔を見せる。
ポックはどうして、笑っていられるのだろう。
「異端のおいらにも、役に立てることがあったなんて、嬉しいよ…最後に、友達もできたしな。ありがとう、スノーティアス、セレイア」