麗雪神話~理の鍵人~
全員を代表して、セレイアが情けない声をあげると、ポックは「大丈夫大丈夫!」と明るく自分の胸を叩いた。
「ロープをつけてやるから、それを使って登ればいい。ちょっと待っててくれよ~」
ぽん、と光が弾け、ポックの手に太いロープと固定用の釘が現れる。
かなり便利な力である。
先に上へと飛んだポックが、準備万端整えてロープをセレイアたちのもとへと垂らした。
「これにつかまって、慎重にな!」
「セレイア、大丈夫? 俺が先に登って、手を貸すよ」
ディセルの気遣いが、嬉しかった。
こういう時、ああ愛されているんだと感じる。
それはまだ慣れない、くすぐったい、不思議な気分だった。
「ディセルも、気を付けてね」
セレイアが思わずきゅっとディセルの服の裾をつかむと、ディセルは安心させるように頭の上にぽんと手を乗せて微笑んでくれた。
ディセルは一番乗りでロープに手をかけ、慎重に崖を登って行った。
さいわい、足場はしっかりとしていて、崩れてくるようなことは無いようだった。
登り切ったディセルが、身をかがめて腕を精一杯伸ばす。
「ロープをつけてやるから、それを使って登ればいい。ちょっと待っててくれよ~」
ぽん、と光が弾け、ポックの手に太いロープと固定用の釘が現れる。
かなり便利な力である。
先に上へと飛んだポックが、準備万端整えてロープをセレイアたちのもとへと垂らした。
「これにつかまって、慎重にな!」
「セレイア、大丈夫? 俺が先に登って、手を貸すよ」
ディセルの気遣いが、嬉しかった。
こういう時、ああ愛されているんだと感じる。
それはまだ慣れない、くすぐったい、不思議な気分だった。
「ディセルも、気を付けてね」
セレイアが思わずきゅっとディセルの服の裾をつかむと、ディセルは安心させるように頭の上にぽんと手を乗せて微笑んでくれた。
ディセルは一番乗りでロープに手をかけ、慎重に崖を登って行った。
さいわい、足場はしっかりとしていて、崩れてくるようなことは無いようだった。
登り切ったディセルが、身をかがめて腕を精一杯伸ばす。