麗雪神話~理の鍵人~
2
その日の夕刻頃から、ぽつぽつと雨が降りだした。
幸い、本降りになる前に、ポックとセレイアは、雨風のしのげそうな洞窟を発見することができた。
今夜はここに泊まるのがいいだろうと、二人は洞窟の比較的浅くて広々とした空間に野営の準備をした。
ポックは例の力で薪を取り出し、火を起こす。
セレイアはテントを設営する。
薪の灯りだけが頼りの暗い洞窟の中で過ごす夜だが、ポックがいてくれるおかげで、心細さはなかった。
やがてザアッと雨粒が洞窟を叩く音が聞こえてきた。
ポックなしで、ディセル達は大丈夫だろうか。
セレイアの表情を読んだのか、ポックが明るい声をあげた。
「スノーティアスたちなら、心配いらないよ?
おいらがちゃんと、野営に必要な荷物全部あげてきたから。
それにあの場所から理の塔は、もうそんなに遠くないからな」
考えていることをあっさり読まれ、セレイアは驚く。
ポックは人々の感情の機微に、敏感なようだ。
幸い、本降りになる前に、ポックとセレイアは、雨風のしのげそうな洞窟を発見することができた。
今夜はここに泊まるのがいいだろうと、二人は洞窟の比較的浅くて広々とした空間に野営の準備をした。
ポックは例の力で薪を取り出し、火を起こす。
セレイアはテントを設営する。
薪の灯りだけが頼りの暗い洞窟の中で過ごす夜だが、ポックがいてくれるおかげで、心細さはなかった。
やがてザアッと雨粒が洞窟を叩く音が聞こえてきた。
ポックなしで、ディセル達は大丈夫だろうか。
セレイアの表情を読んだのか、ポックが明るい声をあげた。
「スノーティアスたちなら、心配いらないよ?
おいらがちゃんと、野営に必要な荷物全部あげてきたから。
それにあの場所から理の塔は、もうそんなに遠くないからな」
考えていることをあっさり読まれ、セレイアは驚く。
ポックは人々の感情の機微に、敏感なようだ。