ゴールデン☆キャット
私……。



上手く言葉が出ないでいると、机の下で桐生君にギュっと手を握られた。


真剣な瞳は「何も言うな。」と言っている様だった。



「っ……ただ喧嘩を見ている事しか出来ませんでした。」

「それは、喧嘩しているところしか見ていないという事かね?」

「私のせい__」

「みのり!!」



談話室に桐生君の大きな声が響き渡った。


私の出を握る手はさっきよりも力が籠っている。



「私のせい……とは?」

「こいつは喧嘩を止められなかった事に責任を感じてるだけです。 そうだろ?」



必死に私を守ろうとしてくれる桐生君の気持ちは痛いくらい伝わってる。


暴行されそうになったなんて噂が広まったら、また私が傷つくと思ってるんだよね?


私の為に今回の事一人で全部かぶろうとしてくれてるんだよね?


そんなのダメだよ。
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