ゴールデン☆キャット
口を開いた先輩は慌ててその口を閉じた。


やっぱりこのスマホ動画撮ってたやつだ。


暗証番号が分からなくて動画が保存されてるか分からなかったけど、反応を見る限り使えそうだ。



「このスマホで撮られてましたから、中を確認してもらえたら私が言っている事が本当だって証明できると思います。」

「……これは君のかね?」



さっき声を漏らした先輩は校長先生に尋ねられドキッとした顔をした。



「い、いえ……。」



先輩がそう言うとまた場は静まり返った。


これじゃらちが明かない。



「今回の件、なかった事にして下さい。」

「みのり!? お前何言っ__」

「お願いします!!」



テーブルに頭が付きそうなくらい頭を下げた。

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