ゴールデン☆キャット
桐生君は欠伸をすると体を倒した。



「え!? ちょっと! ふざけてんの!?」

「減るもんじゃねーし、いいじゃん。」



いいわけあるか!!


私の膝の上に頭を載せて寝転がった桐生君。


恋愛偏差値底辺の私にはハードルが高すぎる!!



「いや、ほんと! マジで! は、離れてよ!!」

「ははっ、お前の焦った声聞くのここに最初に来た時以来だな〜。」



何をのんきな……ってか焦ってんの分かってんなら離れてよ!!



「お前いー匂いすんだもん。」

「は?」

「甘くてすげーイイ匂い。」

「ちょっ__!?」



桐生君は私のお腹の方に顔を向けると、ストンっと一瞬で寝てしまった。


気持ちよさそうに眠っている姿を見ていると、この人前世は猫だったんじゃないかと思う。
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