ゴールデン☆キャット
最近泣いてばっかりで嫌になる。



「俺の事はどうでもい__」

「いいわけないじゃん!! 成績だって運動神経だってずば抜けて良くて、友達もたくさんいていいところ沢山あるのにっ、暴行事件だの何だの書かれたら悪評がずっとついて回るんだよ!? 桐生君がそういう目で見られるのは嫌なの!!」

「…………。」



なだめる様に蒼は私の背中を擦った。


情けなかろうが何だろうがいい。



「私、そんなのヤダ……っ、なかった事にしてもらえないなら動画をちゃんと見て下さい。 それを見た上で処罰をお願いします……っ。」



桐生君は息をつくと、頭を下げた。



「怪我をさせてしまった事は謝ります。 すみませんでした。 ですが今回の件、こいつが言う様になかった事にして下さい。 お願いします。」

「桐生君……。」

「お前はなかった事にしたいんだろ?」

「……うん。」

「だったら俺もそれでいい。 俺は自分がどうこうなるより変な噂でお前が傷ついたり、その動画を見られる方が嫌なんだよ。」


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