ゴールデン☆キャット
蒼の言葉に尊は笑いながら「はい。」と答えた。


少し渋りながらも尊はお兄さんの写メを見せてくれた。



「あれ? 体育祭に来てなかった? みんなに『先輩』って呼ばれてたよね?」

「そーそー。 兄ちゃんうちの高校の卒業生なんだよ。」

「そうなん__」

「これって帝(みかど)先輩だよね!?」



私の言葉は琴ちゃんの驚き声で遮られた。


「俺にもよく見せろ。」と言って宗助君が尊のスマホを奪い取った。



「マジだ。 世の中ってせめー。」

「まさかの兄ちゃんと知り合いっすか?」

「こっちが一方的に知ってるだけ! 友達が一目惚れしたのが帝先輩だったんだよね。 その子が『チョーカッコイイ人見つけたー!!』って騒ぐもんだから、一時期うちの学校の女の子の間で帝先輩ブームが起こったし。」



帝先輩ブームって……兄弟そろって凄すぎる。


スマホの画面をジーッと見ていたら、尊がサッと画面をひっくり返した。


ビックリして尊の顔を見ると、口を尖らせて眉間に皺を寄せていた。


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