ゴールデン☆キャット
学校帰りに尊と外をぶらつくのはまだ数えるくらい。


最初は緊張でどうにかなっちゃいそうだったけど、今は違う意味で落ち着かない。


尊は学校の中だけじゃなくて外でも目立つ。


髪の毛の色とか雰囲気のせいでもあるんだろうけど、背も高いし顔立ちも綺麗だから通りすがりの女の子たちからもの凄く見られる。


本人は気付いているのかどうか知らないけど、ケロッとしていて変わらず自由だ。



「ここ入ろーぜー。」

「いいけど……本当に甘いもの好きだね。」



尊が入りたいって言ったお店は美味しいと有名なアイスショップだった。


有名なだけあって直ぐには入れなくて、私たちはおとなしく最後尾に並んだ。



「待つのは嫌じゃないんだね。」

「んーまぁせっかちじゃないし? 今直ぐ食べねぇと死ぬわけでもないし? みのりはヤダ?」

「並ぶのは好きじゃないけど、尊が居るからやじゃない……よ?」



「あはは」と笑う尊の笑顔が何となく嬉しそうに見えて、私まで嬉しくなった。


尊が楽しそうにしてくれると私も楽しい。
< 129 / 180 >

この作品をシェア

pagetop