ゴールデン☆キャット
体を避けると笹野さんは水道の蛇口を捻った。


ってかトイレに居たの!?


もしかして独り言聞かれた!?


よりによって笹野さんに聞かれるなんて……。


トイレから出て行こうとした笹野さんが立ち止まった。


そしてくるっと体を返した。


また何か文句を言われるんだろうか……。



「もっとヤキモチ妬いてしまえ。 ざまー。」



笹野さんはニコッと笑ってそう言うと、スッキリした顔をしてトイレから出て行った。


何あれ!?


ムカつく!!


佇んで悶々としていたらチャイムが鳴り響いた。


慌てて教室に戻ると、尊の周りには女の子たちはもういなくなっていた。




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