ゴールデン☆キャット
相浦君の言葉を遮って、旧体育倉庫裏に向かった。


天気が悪くて殆ど座れるスペースがない。


その小さなスペースに座り込んで盛大に溜息をついた。


持ってきた雑誌を広げた。


雑誌の内容を読むと今はためになるとは思えず、イラッとした。


余裕のある女はイイ女って……。



「その余裕の作り方教えてよね!!」



思わず雑誌を地面に投げつけた。


もー……何でこんな惨めな気持ちになんの?


私に自信がないから……分かってるけど、分かりたくない。


怖い。


尊が他の子の所に行っちゃったらって思うと、怖い。


雑誌を拾おうと手を伸ばすと急に視界がぼやけた。


伸ばした手を戻して流れた涙を拭った。

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