ゴールデン☆キャット
「これから軽井沢に行ってきます！ 誘って頂いてありがとうございます！」

「こっちこそ無理言っちゃってごめんね。 みんなで行ってくれたら私も助かる。 ありがとね」



今日の軽井沢旅行は美月さんの知り合いのホテルに泊まることになっている。


そのホテルのオーナーと付き合いがあるらしく、顔を出さなきゃいけないけど行く暇がないからと、みんなで行ってきてほしいと尊伝えに聞いた。



「そのワンピースよく似合ってる」

「ありがとうございます！ クローゼットの中から尊が選んでくれたんです」



そう言うと美月さんは優しく微笑んだ。


こういう顔、尊と似てる。



「あの子ワガママで手を焼くこともあるだろうけど、尊のこと宜しくね」

「は、はい！」

「あ？ 今帰り？」



あくびをしながら尊が出てきた。


美月さんと並んでるとカップルに見えなくもない。



「ちゃんと蒼君たちの言う事聞きなさいよ。 それからみのりちゃんを困らせないこと。 旅費は＿＿」

「はい、はい、分かってるって」



美月さんと一緒にいる時の尊は年相応で、見ているとほっこりする。



「蒼君、尊のこと宜しくね。 それから道中気を付けてね」

「はい、ありがとうございます」



美月さんがマンションの中に入っていくのを見送って、私たちも車の中に乗り込んだ。





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