ゴールデン☆キャット
中休みになると、すかさず桐生君の周りは人でいっぱいになる。


正直迷惑だ。



「みこぉ! 授業終わったよっ!」



そう言いながら同じクラスの笹野(ささの)さんが桐生君の後ろから抱き付いた。



「みこみこみ〜こ! 起きてってばぁ!!」



笹野さんが飛び跳ねる度香水の香りがプンプンする。


付け過ぎでしょ。


笹野さんは学年一のギャルと言っていいだろう。


彼女自身も派手だけど、周りの友達も派手だ。


この人たちは違う人種なんじゃ……と思う時がある。


桐生君がむくっと体を起こした。



「腹、減った……もー昼?」

「ばーか、まだ昼じゃねーよ。」


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