ゴールデン☆キャット
一人心の中で盛大に盛り上がっていたら、綱引きの選手召集がかかった。


行かなきゃ。


スタンドを降りたところでドンっと肩に強くぶつかられた。


反射的に顔を向けると笹野さんがいた。


どうやらぶつかってきたのは笹野さんの様だ。



「ごっめーん。 見えなかった。」



笹野さんの言葉に周りの女子たちはクスクス笑っている。


幼稚な人たち。


関わるだけ時間の無駄だと思い、相手にしないで召集場所に向かった。


告白現場を目撃して以来、笹野さんからは地味に嫌がらせをされる。


どれもくだらない事だから気にしてないけど、いい加減飽きてくれればいいのにとは思う。


綱引き終わったら直ぐお昼だし、取りあえず綱引き頑張ろう。


私の力なんて非力なもんだろうけど、高校最初の体育祭だし少しは思い出に残る様なものにしたい。



< 59 / 180 >

この作品をシェア

pagetop