ゴールデン☆キャット

私の言葉に蒼と琴ちゃんは大笑いで、宗助君は「おい！」とわざとらしく怒りだした。



「ってかお前クマ酷いけど、寝てねーの？」



蒼に顔を覗きこまれ、思わず苦笑い。


化粧で上手く隠したはずなんだけど……やっぱ鋭い。



「今日の準備で寝るの遅くなっちゃって……それに何か寝つきも悪くてあんま眠れなかったんだよね。」

「午後は何も出ないんだろ？　ヤバかったら保健室で休めよ？」

「うん、そうだね。　ヤバい時はそうする。」



蒼にクシャッと頭を撫でられ、つい頬が綻ぶ。


蒼の手は昔からお兄ちゃんって感じで、今もそれは変わらない。


安心する。



「それより噂の彼は！？」

「そうだ！　猫男どこだよ！」



猫男って……桐生君に向かってそんなこと言ったら周りの女子から袋叩きにされるよ。