世者と死者の恋物語
そう言って私は憤怒の祖母と腹立つ純を後にし、その場から走って逃げた。

「これ!待ちなさい千尋‼︎」

純!覚えとけ〜‼︎

「はぁ、はぁ、はぁ」

此処…何処?

夢中に走っていた私は、来た道など覚えているはずなどなく辺りを見渡した。

喉乾いたな…

千尋はスカートのポケットに手を入れてお財布を取り出そうとした。

「嘘!」

スカートのポケットに入れていたお財布が無い。

どうやら走っている途中落としてしまったらしい。

「あ〜もう!どうしよう」
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