一夜くんとのアヤマチ。
#1:「よろしくお願いしみゃす!」
「続いて、養護教員の鷹夏日向(タカナツ・ヒナタ)先生です」
教頭先生から紹介され、私はその場で一礼した。
「…鷹夏先生、どうぞ」
隣からマイクが手渡される。
「…え~と、皆さん、おはようございます!」
「おはようございま~す」
「おはようございます」の「ご」くらいでハウリングが入ったが、生徒の皆は特に気にする様子もなかった。
「今日からこの烏間高校で養護教員をさせていただくことになりました、鷹夏日向といいます。教員としての仕事はここが初めてで、今とても緊張しています。ですが皆さんと色々と話したりしていくうちにこういう緊張もほぐれて、しかも皆さんとも仲良くなれると思いますので、気軽に話しかけてきて下さい。…よろしくお願いしみゃす!」
その瞬間、目の前の軍団がクスクスと笑いだした。
「…えっ?」
さっき起きたことを回想すること、三秒。
「…ひゃぁっ、噛んじゃってた…」
教員生活初日、しかも教員としての初仕事で犯してしまったこのミスは、きっと私の心から永遠に消えることはないだろう…。
「よ、よろしくお願いします!」
改めて言い直してみたものの、皆の笑いは止まらない。顔が赤くなっていくのが手に取るように分かり、私は即座に下を向き、マイクを次の先生に差し出すべくマイクを持った右手を横に突き出した。
「…あの、鷹夏先生?」
隣の先生がこっそりと私に話しかける。
「鷹夏先生で最後ですよ、自己紹介…」
穴があったら入りたい、顔から火が出る。それはおよそ、こういう状況で使うんだろう…。
教頭先生から紹介され、私はその場で一礼した。
「…鷹夏先生、どうぞ」
隣からマイクが手渡される。
「…え~と、皆さん、おはようございます!」
「おはようございま~す」
「おはようございます」の「ご」くらいでハウリングが入ったが、生徒の皆は特に気にする様子もなかった。
「今日からこの烏間高校で養護教員をさせていただくことになりました、鷹夏日向といいます。教員としての仕事はここが初めてで、今とても緊張しています。ですが皆さんと色々と話したりしていくうちにこういう緊張もほぐれて、しかも皆さんとも仲良くなれると思いますので、気軽に話しかけてきて下さい。…よろしくお願いしみゃす!」
その瞬間、目の前の軍団がクスクスと笑いだした。
「…えっ?」
さっき起きたことを回想すること、三秒。
「…ひゃぁっ、噛んじゃってた…」
教員生活初日、しかも教員としての初仕事で犯してしまったこのミスは、きっと私の心から永遠に消えることはないだろう…。
「よ、よろしくお願いします!」
改めて言い直してみたものの、皆の笑いは止まらない。顔が赤くなっていくのが手に取るように分かり、私は即座に下を向き、マイクを次の先生に差し出すべくマイクを持った右手を横に突き出した。
「…あの、鷹夏先生?」
隣の先生がこっそりと私に話しかける。
「鷹夏先生で最後ですよ、自己紹介…」
穴があったら入りたい、顔から火が出る。それはおよそ、こういう状況で使うんだろう…。
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