一夜くんとのアヤマチ。
そしてそこから、未曽有の事態が起こることになる。
「…えっ…」
ドアが、またもやノックされた。
「まさか…いや、違う…よね…」
一瞬だけ頭に浮かんだそこはかとなく嫌な想像をかき消し、ドアを開ける。
「あっ…」
ドアの向こうにいたのは、鵜児くんだった。
「鵜児くん…」
「大変なことになってる…」
「え?」
「…食中毒だ」
その言葉に、体が凍りついた。さっき一瞬だけ頭をよぎったのが、何を隠そうそれだったのだ。
「食中毒って…どうして? 私、何も症状ないんだけど…」
「デザートの杏仁豆腐の上に乗ってたミントの葉にウイルスがついてたらしいんだ。僕達は食べてないから、かかってないだけで…」
たちまち、申し訳なさで胸がいっぱいになった。
「化学の先生が調べてるんだけど、多分かなり感染力の強いウイルスで、症状も早くから出やすい。飛沫感染とか接触感染とかはしないから大丈夫だし、症状が出たとしてもちょっと吐き気がしたりとかお腹が痛くなったりとかで、通常はそこまで重いものにはならないんだ。ただ…」
鵜児くんの表情が曇る。
「体のどこかから出血してると、そこからウイルスが入り込むらしいんだ。そうなると、症状はかなり悪化する」
「出血…?」
「…確か、鶴花さんって今生理中だったよね?」
震えが止まらなくなった。後悔と自責と謝罪の気持ちが、全部混ざっていた。
「…えっ…」
ドアが、またもやノックされた。
「まさか…いや、違う…よね…」
一瞬だけ頭に浮かんだそこはかとなく嫌な想像をかき消し、ドアを開ける。
「あっ…」
ドアの向こうにいたのは、鵜児くんだった。
「鵜児くん…」
「大変なことになってる…」
「え?」
「…食中毒だ」
その言葉に、体が凍りついた。さっき一瞬だけ頭をよぎったのが、何を隠そうそれだったのだ。
「食中毒って…どうして? 私、何も症状ないんだけど…」
「デザートの杏仁豆腐の上に乗ってたミントの葉にウイルスがついてたらしいんだ。僕達は食べてないから、かかってないだけで…」
たちまち、申し訳なさで胸がいっぱいになった。
「化学の先生が調べてるんだけど、多分かなり感染力の強いウイルスで、症状も早くから出やすい。飛沫感染とか接触感染とかはしないから大丈夫だし、症状が出たとしてもちょっと吐き気がしたりとかお腹が痛くなったりとかで、通常はそこまで重いものにはならないんだ。ただ…」
鵜児くんの表情が曇る。
「体のどこかから出血してると、そこからウイルスが入り込むらしいんだ。そうなると、症状はかなり悪化する」
「出血…?」
「…確か、鶴花さんって今生理中だったよね?」
震えが止まらなくなった。後悔と自責と謝罪の気持ちが、全部混ざっていた。