一夜くんとのアヤマチ。
「…日向。…家、行っていいか? 母さん、遅くなるらしいから」
少し顔を赤くしながら、一夜くんが言う。
「メール来たの?」
「ほら、これ」
一夜くんのスマホには「この後も今後の体制について話し合うみたいだから、遅くなると思う」という、先輩からのメールが表示されていた。
「多分俺達はもう無関係な人間だってことで帰らされたんだと思うけど、まあ、こういうことらしいから…」
いつもの一夜くんとは違って、少し子供みたいに見えた。それが私の母性本能をくすぐったその時、私の体がある異変を主張した。
「…うっ…」
胃の内容物が逆流するような感覚が、喉まで伝わった。
「日向?」
でも、今まで経験してきた吐き気とは明らかに異質だった。私の中で、何かが訴えているようだった。
「日向!」
よろめきかけた私を、一夜くんがすかさず支える。
「ありがとね…でも、大丈夫だから…」
「大丈夫だって言われても、雪月のこともあるし、安心なんかしてられない…。ちょっと、病院行った方がいい。…よっと」
そして私は、一夜くんの背中につかまっていた。
「ラッキーなことに、すぐ近くにあるからな。…あんまり休めないかもしれないけど、ゆっくり休んでて」
「…うん…」
雪月ちゃんは、これの何倍も苦しい思いをしてたんだ。そう思うと、この吐き気も、こらえていられるような気がした。
少し顔を赤くしながら、一夜くんが言う。
「メール来たの?」
「ほら、これ」
一夜くんのスマホには「この後も今後の体制について話し合うみたいだから、遅くなると思う」という、先輩からのメールが表示されていた。
「多分俺達はもう無関係な人間だってことで帰らされたんだと思うけど、まあ、こういうことらしいから…」
いつもの一夜くんとは違って、少し子供みたいに見えた。それが私の母性本能をくすぐったその時、私の体がある異変を主張した。
「…うっ…」
胃の内容物が逆流するような感覚が、喉まで伝わった。
「日向?」
でも、今まで経験してきた吐き気とは明らかに異質だった。私の中で、何かが訴えているようだった。
「日向!」
よろめきかけた私を、一夜くんがすかさず支える。
「ありがとね…でも、大丈夫だから…」
「大丈夫だって言われても、雪月のこともあるし、安心なんかしてられない…。ちょっと、病院行った方がいい。…よっと」
そして私は、一夜くんの背中につかまっていた。
「ラッキーなことに、すぐ近くにあるからな。…あんまり休めないかもしれないけど、ゆっくり休んでて」
「…うん…」
雪月ちゃんは、これの何倍も苦しい思いをしてたんだ。そう思うと、この吐き気も、こらえていられるような気がした。