一夜くんとのアヤマチ。
#6:「自分の立場をわきまえろ!」
「じゃああとは…日向のお父さんだけだな」
「…うん…」
お父さんは、一番の強敵だ。
幸い貯金はそれなりにあるので、金銭面での話はしなくてよさそうだった。そこで修羅場になることはないが、それでもなお問題は山積みだった。
「…先輩」
「ん?」
「先輩に聞くのもどうかと思うんですけど…私の父にこのことを話すのって、どういう風にしたらいいと思いますか?」
「またかなり曖昧な質問ね…」
そうは言っても何だかんだ色々と考えてくれるのが、先輩のいい所。例によって例のごとく、私は人に頼りっぱなしだった。
「…とりあえず、私もいる時にする必要はあると思う。二対一ってことになると、色々と厳しいと思うし」
「日向のお父さん、どんな人なんだ?」
一夜くんが問いかける。…そうか、あんまり詳しい話はしてなかったっけ…。
「普通にサラリーマンなんだけど、一言で言えば過保護で。…ほら、前に話したと思うけど、私、お母さんいないから…。一人で育てることになった分、まぁ仕方ないなとは思ってるの」
「…何か、ゴメン」
「えっ?」
「…思い出させたっぽいから」
一夜くんの言葉を理解するのに、一、二分時間を要した。
「…あ~、お母さんのこと? 大丈夫。もう昔の話だから」
「何だ…心配させるなよ」
「ちょっと待って。一夜、何でさっきから日向ちゃんにタメ口なの?」
「あっ、それは私が…」
お父さんへの対策を講じる前に、先輩の見ていない所まで進んでしまった私達の関係を講じることになってしまった…。
「…うん…」
お父さんは、一番の強敵だ。
幸い貯金はそれなりにあるので、金銭面での話はしなくてよさそうだった。そこで修羅場になることはないが、それでもなお問題は山積みだった。
「…先輩」
「ん?」
「先輩に聞くのもどうかと思うんですけど…私の父にこのことを話すのって、どういう風にしたらいいと思いますか?」
「またかなり曖昧な質問ね…」
そうは言っても何だかんだ色々と考えてくれるのが、先輩のいい所。例によって例のごとく、私は人に頼りっぱなしだった。
「…とりあえず、私もいる時にする必要はあると思う。二対一ってことになると、色々と厳しいと思うし」
「日向のお父さん、どんな人なんだ?」
一夜くんが問いかける。…そうか、あんまり詳しい話はしてなかったっけ…。
「普通にサラリーマンなんだけど、一言で言えば過保護で。…ほら、前に話したと思うけど、私、お母さんいないから…。一人で育てることになった分、まぁ仕方ないなとは思ってるの」
「…何か、ゴメン」
「えっ?」
「…思い出させたっぽいから」
一夜くんの言葉を理解するのに、一、二分時間を要した。
「…あ~、お母さんのこと? 大丈夫。もう昔の話だから」
「何だ…心配させるなよ」
「ちょっと待って。一夜、何でさっきから日向ちゃんにタメ口なの?」
「あっ、それは私が…」
お父さんへの対策を講じる前に、先輩の見ていない所まで進んでしまった私達の関係を講じることになってしまった…。