この平凡から抜け出したの





「あっ…アストラス…今朝方ぶり…?」


えへへっと軽く苦笑いするキリカ
元気そうだ。


「あの…ごめんなさっ…」



急に大きい何かにぎゅっと絞められる感覚がきた。


アストラスが抱き着いてきたのだ。
てっきり怒ると思っていたキリカは
今の状況に戸惑いを隠せない。



『すまない…!私がキリカの側から離れ
てしまって…守ってやれなかった。
怖い思いをさせてしまったね…。』


ギュッ…と力を込めて抱きしめるアストラスは少し震えていた。


「アストラス…私こそ自分が無力だったのがいけなかったんだ…。ごめんなさい
迷惑かけて。」



『迷惑だなんて思ってないよ。
でも、キリカが無事で良かった…。本当に』


アストラスはもしかしたら私のこと…。


「心配…した?」


『あぁすごく心配したよ。』




キリカはアストラスをそっと抱きしめ、


「心配してくれて、ありがとう。
心配かけて、ごめんなさい。」





『…!』





しばらくして、2人は離れて落ち着いた。









12時00分





『そろそろ昼食にしようか?』

セドリックがそう言うと。


「はーいはい!オレちょー腹減った!」



ぐううう…。




「えへへっ私もお腹減っちゃった」

恥ずかしそうに言うと、


『みんなで食べよう、食事は用意してある。』







テーブルにはフルコースのような料理が
並んでいた。







「じゃー…いっただっきまーす!」

「いっいただきますっ!」





何年ぶりだろこうして他の人とご飯を
食べるの。



そう思いながら食事を口に運んだ。
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